胃がん闘病記録

休んでいた間のあれやこれやと再開のお知らせ

ご無沙汰しております。

最後の更新から1年半以上の月日が経ってしまいました。

有り難いことに私は元気に忙しくさせて頂いています。

更新休止中に色々な出来事があり、ブログについて見つめ直した結果、再開することを決意致しました。

休止中の出来事及び再開を決意するに至った過程を簡単に記しておこうと思います。

 

目次

更新休止中の出来事

父の旅立ち

最後の更新から4ヶ月後。

夏の盛りに父は旅立った。

病気が発覚した時点で覚悟していたことではあるものの、肉親を見送るという初めての経験は想像以上に堪えた。

ここに改めて記しておきたいことは、

本人の強い意向で最期まで頑張ったいわゆる標準治療は、本来は手に入ることのなかった時間を手繰り寄せ、父の念願もいくつか叶えた

という事実だ。

結末だけで言ってしまえば、病気の発覚当初に想定されたことと何ら変わらない。

しかし、その過程は治療開始前に予想していたものと大きく違う。

一時的とはいえ、死の淵から日常生活を取り戻したことは紛れもない小さな奇跡であり、根拠のない治療や怪しい食品ではなく、医療者と患者が一丸となってエビデンスに基づく治療に邁進したから起き得たということを強調しておきたい。

結末が変わらなければ意味がないという向きもいるだろうが、残念ながら胡散臭い治療を含めても現在の医療では全てのがん患者の完全寛解を達成することは不可能であるというのが純然たる事実であり、父のおかれていた状況を鑑みれば平均と比してmore betterな終幕だったことは間違いない。

Twitterでの見聞

父を見送った後は法事や相続等、世の人々が経験する一連の怒涛の展開が続き、なんだかんだと嵐に身を任せていたわけだが、ふと思い立ちTwitterを始めてみた。

これまで全く興味がなく気にもかけていなかったのだが、Twitterを始めてみて知ったのはデタラメな情報の氾濫があまりにも酷い状況であるということ。

迷える患者さんの治療機会を奪い得る耳障りの良いウソや根拠なき治療法の宣伝、公衆衛生の脅威である反ワクチン、素人の解説するピントのずれた医療情報等々枚挙に暇がない。

そして、間違った情報の拡散速度の速さと浸透力の強さは正しい情報の比ではないこと。

最近でこそTwitterでは正しい医療情報発信の機運が高まりクリーンな土壌が出来つつあるが、必ずしもリテラシーが高い人ばかりではなく、迷える患者さんをお見掛けする頻度は高い。

また、他のSNSは相も変わらずニセ情報が氾濫している。

草の根とはいえ、正しい情報を提供する場は必要だと思いを新たにした。

ブログの利点の再確認

Twitterは速報性が高く、レスポンスが良いため拡散力も高い点がメリットだが、ツイートは新しいものにどんどん流されてしまう。

また、魅力でもある短文が足かせとなり、解説記事のようなものは書きにくい。

投稿したツイートに一部間違いがあることに後で気づき訂正したい場合も書き直すことが不可能な上に、ツリーに訂正をぶら下げても気づかれないことがあり、間違ったまま拡散される可能性もはらんでいる。

その点、ブログは文字制限もなく、腰を落ち着けて書けるし、間違いの訂正も容易。

なんだ、ブログちょー良い媒体じゃん!と今更ながら再確認した次第。

ただ、じっくり書ける分、Twitterに比べると投稿までの負荷が大きく、仕事が立て込んでるときに更新するのが大変というネックもあるが、そこはなんとか折り合いをつけたいと思っている。

再開後の方針

父の出来事が発端であり、情報を必要としている人もたくさんいるであろう、がんを中心に据えつつ、思いつくままに医療や医学に関する内容を書いていこうかと今は思っている。

論文の解説とかも良いかもしれない。

再開に合わせてサイトのリニューアルも行う予定だ。

いつまた更新が止まるかわからないが、気長にお付き合い頂けるとありがたい。

皆様、今後ともどうぞよしなに。