胃がん闘病記録

【胃がん発覚の経緯2】食欲不振がきっかけで見つかった腹水の貯留

今回は胃がんの発覚に直接つながった症状について。

今回の症状に先行して起きた、胃がんとは一見関係なさそうに見える症状については前回のエントリーにてまとめてあります。

胃がんが発覚する前の自覚症状は減らない体重と足の痛み父がステージ4の胃がんと診断されるまでの経緯について、備忘録を兼ねて時間軸・ポイントとなった症状を数回に分けてまとめていきたいと思う。 ...

堤防の決壊が起きたかのように、ある日を境に事態が急速に展開していった。

 

食欲不振から見つかった腹水の貯留

11月上旬(診断3週間前)

内科クリニックで腹部エコー検査

整骨院にてスジが切れている言われて帰ってきた2日後、父は近所の内科クリニックを受診していた。

この時の主訴(症状)は食欲不振だった。

1ヵ月前に開いた息子の誕生日会の時に、

  • お腹が減らない
  • 食が細くなった

と確かに父は言っていたが、内科に受診した時点でほとんど食事が喉を通らない状態だったようだ。

クリニックで腹部エコー(超音波)を確認したところ、腹水が溜まっていることが発覚し、食欲不振の原因は腹水が溜まり胃が圧迫されていたことだと判明した。

クリニックから総合病院の外来へ

内科クリニックの医師からは、お腹に水が溜まっているので大きな病院ですぐに精密検査をした方が良いと言われ、父はその日のうちに総合病院へ行った。

総合病院では

  • 血液検査
  • 翌日の造影CTの予約
  • 翌週月曜の胃カメラの予約

を行い、その際に、今すぐ検査入院しませんか?と勧められたようだ。

しかし、仕事があることを理由に断っていた。

父曰く、入院期間も明示されず、そんな何もわからん状況じゃ仕事を放っておいて入院なんかできないと言っていたが、事態がかなり差し迫った状況であることを本人が認識していれば答えは違ったかもしれない。

総合病院には父一人で受診しており、お腹に水が溜まっている(腹水)ということの重大さがあまりピンときていなかったようだが、その連絡を受けた母はすぐにがんの可能性に気づいていた。

個人的には、この話を聞いた時点でステージ4の進行がんがどこかに存在しており、腹膜播種が起きているのではないかと思った。

また、父は毎年がん検診を受けているはずであり、スキルス胃がんのような見つけにくいものの可能性を考えていた。

直近の健康診断結果とこの日の採血データを見た印象

直近(2017年)の健康診断結果

春の健康診断時点で貧血があり、要再検査の指摘がなされていた。

父に確認したところ、貧血を甘く考えてたのか、再検査を受けていなかった。

人生でこれまで一度も貧血を指摘されたことのなかった父にこの時点で貧血が生じていたことは、がんまたは潰瘍からの出血であることが予想される。

春の時点でがんは既に存在していた可能性が高く、健診の再検査を受け、貧血の原因を精査していれば半年早く今回のがん疑惑に気づけた可能性が高い。

この半年が決定的な大きな違いになるであろうことを父に言うことは出来なかった。

直近のがん検診の結果

がん検診についても聞いてみると、2年前にピロリ菌を除菌する前に受けたきり、受けていないことがわかった。

それまでは毎年欠かさず受けていたのに昨年だけは検診を受ける機会を逃してしまい、そのままにしてしまっていたようだった。

この日の採血結果

この日の血液検査の結果で強く印象に残ったのはCRPとD-ダイマーの値。

  • CRPは炎症反応の有無を表す項目だが、通常10も出ていればかなり辛い状態なはずだが、父は30以上になっていた。
  • D-ダイマーは簡単に言えば血栓が出来ていることを反映する項目であり、これも高値を示していた。

足の痛みはがんによる静脈血栓のせいだったのか、とこの時点で思った。

この時はまだ父本人にも若干の余裕が残っていたし、自分はがんでは無く、違う病気だと強く信じているようだった。

がんでは無いと思いたかったのかもしれない。

しかし、ここから加速度的に体調は悪くなり、程なくして胃がんステージ4との確定診断に至ることになる。

発覚までの経緯3に続きます。

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