がん基礎知識

父が進行胃癌と診断されて改めて振り返る、日本における胃がんの現況

2017年末、かなり進行した状態で父に胃癌が見つかった。

父はまだ60を過ぎたばかりであり、胃がんが見つかる1ヶ月前に会った時は元気そのものだったが、今は見る影もない。

家族の立場からするとまさに青天の霹靂だったが、症状を自覚できていなかった本人が最も驚いていた。

ここでは、日本における胃がんの死亡率や生存率、検診の受診率などの現況と父の胃がんを照らし合わせていきたい。

 

日本における胃がんの現況

胃がんの死亡率

胃がんはかつて日本人のがん死亡率1位のがんであったが、近年では減少傾向にある。

 

 

減ってきている要因としては、ヘリコバクターピロリの除菌が進み、若い世代では胃がんが少ないことやがん検診による早期発見が進んでいることが挙げられるだろう。

胃がん検診の受診率

 

日本の現況として胃がん検診の受診率は高まっており、2016年のデータ1がん情報サービス がん糖統計 がん検診受診率では40歳から69歳の方では男性の約46%、女性の約36%の人が検診を受けている。

ステージ別の胃がんの生存率

相対生存率
胃がん全体 71.4%
ステージ1 94.7%
ステージ2 67.6%
ステージ3 45.7%
ステージ4 8.9%

最新の報告2がん診療連携拠点病院等院内がん登録生存率集計によれば、ステージごとの胃がんの生存率は上記の通りであり、早期で発見できた場合の生存率は高い。

父の胃がんの場合

“たまたま”受け忘れた胃がん検診

父は胃がん検診は定期的に欠かさず受けていたはずだったが、ここ2年ほどがん検診を受けていなかったことを後から知った。

その結果、胃がんが見つかった時点で腹膜播種しており、ステージ4からの戦いとなってしまった。

昨年、胃がん検診を受けていれば状況はだいぶ違ったはずだろう。

たった2年。されど2年。

まさに運命は紙一重だと思う。

闘病記録

父の治療は現在進行形で進んでおり、綱渡りながらも一歩ずつ前に向かって歩みを進めている。

ここでは、進行がん患者の一家族として記録を残していくつもりだ。

また、少しでも同じ境遇になる人が減ることを願って、これまでの経緯とこれからの闘病記録を公開していきたいと思う。

胃がんが発覚する前の自覚症状は減らない体重と足の痛み父がステージ4の胃がんと診断されるまでの経緯について、備忘録を兼ねて時間軸・ポイントとなった症状を数回に分けてまとめていきたいと思う。 ...